サステナビリティへの取組みInitiatives for Sustainability

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環境への取組み

運用物件の環境性能の向上という社会的使命に応え、エネルギー消費、GHG排出、水消費、廃棄物排出など運用物件が環境へ与える影響の継続的削減や有害物質の削減・適切な管理を通じて環境負荷を低減し、環境面での持続可能性に貢献することが、中長期的な利益の向上に寄与すると考え、以下のような環境への取り組みを積極的に行っています。

環境性能向上への取組み

本投資法人では、東京経済圏(東京都、神奈川県、埼玉県及び千葉県の1都3県の主要都市)の中規模オフィスビルを中心に投資・運用を行うことによって、安定的な収益の獲得と投資資産の持続的な成長を図り、投資主利益を最大化することを目指しています。このため、本投資法人の保有物件のうち中規模オフィスビルは、87棟と約91%(取得価格ベースで約84%)を占め、平均築年数は約24年となります。(2021年4月30日現在)
 一般的に大規模オフィスビルや新築物件の方が環境性能に優れ、環境認証・評価が取りやすいと考えられる中、本投資法人及び運用会社では、15年を超える不動産運用実績の蓄積から、保有物件の大半を占める中規模オフィスビルにおける、改修工事等を通じた環境性能の向上やエネルギー消費量・エネルギーコストの削減等に知見を有しており、環境認証・評価の新規取得や既に取得済の認証・評価ランクの向上を実現しています。

改修工事等を通じた環境認証・評価の新規取得・ランク向上事例

一棟借テナントの退去に伴い、全面リニューアル実施
(2016年4月に工事完了)

・マルチテナント向けにフロアプランの見直し
・共用部・専用部美装化や専用部のグリッド天井化
・省エネ性能の高い空調機器への更新
・専用部・共用部照明のLED化
・節水性能の高い衛生設備への更新等

DBJ Green Building 認証 「two stars」(2016 年 10 月取得)
その後「three stars」(2018 年 11 月にランク向上)

BELS 評価 「3 つ星」

更にリニューアル完了後約 1 ヶ月で約 50%稼働、約半年で満室稼働と非常に迅速なリースアップを達成

KDX横浜関内ビル


5フロアのテナント解約を機に、共用部の大規模リニューアル等を実施
(2021年4月に工事完了)

・Low-Eガラスの設置と共用部照明のLED化
・定期的な入居者満足度調査の実施
・制振システムの採用や非常用発電機の設置等

DBJ Green Building 認証が当初取得の「two stars」から「three stars」へランク向上(2021年6月)

経年劣化とデザイン陳腐化を解消し、競争力を向上させるため、大規模リニューアルを実施(2016年10月に工事完了)

・共用部美装化
・貸会議室、コミュニティスペース等の全面更新
・省エネ性能の高い空調機器への更新
・共用部照明のLED化 等

DBJ Green Building 認証「one star」(2016 年 10 月取得)
その後「two stars」(2018 年 11 月にランク向上)

リニューアル後の新規テナント成約賃料は+15%を達成

KDX新宿ビル


経年劣化の解消と節水対策を図り、トイレのリニューアル工事を実施

・便器を全て一新、最新のモデルを導入し(竣工時16ℓ→改修工事後4.8ℓ)、従前の機器より大幅に節水性能が向上

CASBEE不動産認証で当初取得のAランクから「Sランク」に向上

 トイレリニューアル等による水消費量の減少や照明設備のLED化などのハード面での対応に加え、エレベーター非常用品収納ボックスの設置や入居テナントへの省エネ啓蒙活動の推進などのソフト面における対応も評価され、以下の物件で認証・評価ランクが向上しています。

この図は左右にスクロールできます。

 

本投資法人では認証未取得の物件についても環境性能の把握と向上の努力が重要と考え、ポートフォリオの100%(注)についてデータを把握し、効率化の施策を実行しています。

※2021年9月30日現在
(注)本投資法人の保有物件の中でエネルギー管理権限を有している物件を対象としています。

エネルギー消費量・GHG排出量・水消費量の削減(気候変動等への取組み)

気候変動の主な要因となる地球温暖化は、これまでも重要な環境課題として議論がなされてきており、近年では1997年の京都議定書以来18年振りの国際的な枠組みとなる「パリ協定」が2015年のCOP21において採択されています。「パリ協定」においては、世界の平均気温の上昇を2℃以下に抑えることが主な目的として掲げられています。また気候変動や人口増加等の影響により、水資源の確保も世界的に大きな課題として認識されています。
昨今の異常気象の増加等を鑑みますと、本投資法人及び資産運用会社が行う事業活動や運用物件にとってもこうした問題は重要な課題であるとの認識の下、本投資法人及び資産運用会社は「エネルギー消費量・GHG排出量・水消費量の削減」をマテリアリティ(重要課題)の一つとして捉え、本投資法人及び資産運用会社の事業活動や運用物件によるエネルギー消費、GHG排出、水消費の継続的削減を通じて環境負荷を低減し、環境面での持続可能性に貢献します。

エネルギー削減に係る推進体制/PDCAサイクル

この図は左右にスクロールできます。

本投資法人では、エネルギー消費量等について以下のとおり、削減目標(中長期目標)を定めています。

エネルギー消費量削減目標(中長期目標)

ポートフォリオ全体において、エネルギーの使用の合理化等に関する法律(以下「省エネ法」といいます。)に則り、直近5年間において、年平均1%以上の法準拠エネルギー消費原単位の低減を目指す
温暖化対策関連の地方条例の対象となる物件は、個別に目標設定

エネルギー消費量等の削減に係る中長期目標を達成していくために、以上のようなPDCAサイクルを定め、定期的に開催される「サステナビリティ委員会」及び省エネ関係のサポートを受けている外部コンサルタントが参加する「省エネ対策検討委員会」において、エネルギー消費量等実績の進捗管理や消費量増減のための原因把握等を行っています。

エネルギー消費量・GHG排出量・水消費量の実績推移

2016年4月30日現在における投資法人保有物件の延床面積合計が664,402.77㎡であったのに対して、2021年9月30日現在では延床面積712,623.20㎡と資産規模が拡大していますが、2020年の原単位は2017年と比較して、エネルギー消費量・GHG排出量・水消費量の全ての項目において削減しています。

項目 2017年 2018年 2019年 2020年
エネルギー消費量(GJ) 977,020 973,169 957,744 913,867
原単位(GJ/m²) 0.1284 0.1265 0.1215 0.1149
GHG排出量(t-CO2) 44,529 44,358 46,139 42,631
原単位(t-CO2/m²) 0.005851 0.005765 0.005854 0.005361
水消費量(m³) 463,546 460,370 467,882 371,630
原単位(m³/m²) 0.06091 0.05983 0.05936 0.04673

集計期間: 各年度の4月から翌年3月まで
集計対象: 本投資法人の保有物件の中でエネルギー管理権限を有している物件
原単位 : 各年度の各消費量・排出量を年間の総稼働床面積で除して算出しています。

パフォーマンス向上のための施策

各種照明器具のLED化

共用部のLED化
導入率(注)
95

・共用部・貸室等の一般的な照明器具及び非常用照明器具(誘導灯や非常灯)をLED化することにより、電気消費量の削減を積極的に推進しています。
・引き続き共用部等のLED化を進めるとともに、専有部内の照明LED化工事を計画的に進め、テナントと協議の上、グリーンリース契約の締結も進めていく予定です。

(注) 2021年9月末現在、共用部のLED化(一部LED化も含みます。)を完了している物件90棟(新宿6丁目ビル(底地)除く)が対象

専有部照明のLED化による消費電力量の削減

第32期(2021年4月期)には13物件にて、専用部照明のLED化を実施し、年間消費電力量の67%を削減しました。

(注) 「平成31年度 家庭部門のGHG排出実態統計調査(確報値)」により得られた「世帯当たりの年間エネルギー消費量・支払金額・GHG排出量(全国)」を基に本資産運用会社が算出しています。

節水対応設備の積極的な導入

水消費量
削減率(注)
63

・KDX飯田橋スクエア改修工事に伴い、トイレの便器を全て一新。最新のモデルを導入し、従前の機器より大幅に節水性能が向上(導入前13ℓ→導入後4.8ℓ)しています。
・一部の物件で潅水設備を導入し、植栽の水やりの効率化と節水を図っています。

(注) トイレ便器1台当たりの設計消費量をそれぞれ比較するもので、実際の使用実績に基づくものではありません。

エネルギー消費原単位削減目標の達成状況

5年間平均原単位
1%の削減目標に
対しての削減率(注)
3.1

ポートフォリオ全体において、エネルギーの使用の合理化等に関する法律(省エネ法)に則り、直近5年間において、年平均1%以上の法準拠エネルギー消費原単位(注)の低減を目標としています。温暖化対策関連の地方条例の対象となる物件は、個別に目標を設定しています。
2016-2020年度の5年間平均原単位変化は96.9%と3.1%削減出来、削減目標を達成しました。

(注) 原単位は、原油換算したエネルギー総使用量(kl/年)÷総稼動床面積(㎡/年)で算出しています。

「事業者クラス分け制度」における「Sクラス」認定取得

2018年度 2019年度 2020年度
S S S

経済産業省により、省エネ法に基づく定期報告書等の内容から、事業者をS(優良事業者)・A(更なる努力が期待される事業者)等にクラス分けされる制度において、3年連続手「5年間平均原単位を年1%以上低減」の目標を達成し、「Sクラス(優良事業者)」として評価されました。

ステークホルダーとの環境面における協働取組み

投資法人及び資産運用会社は運用物件の環境性能の向上等を通じて持続可能な環境への貢献に取り組んでいますが、日常的に物件を利用されるテナントの皆様のご理解とご協力も重要であると考えています。投資法人及び資産運用会社はテナントへの啓発活動や建物所有者とテナントの双方がメリットを分かち合うことのできるグリーンリースへの切り替えの働きかけ等を通じて、持続可能な環境社会のための協働を目指しています。
 投資法人及び資産運用会社は「環境のためのテナントとの協働」をマテリアリティ(重要課題)の一つとして捉え、ステークホルダーであるテナントとの協働をより積極的に推進すると共に、実際に物件管理を行うプロパティマネジメント会社や物件運用を担う資産運用会社の社員といった他のステークホルダーとも連携も図りながら、環境面での持続可能性に貢献します。

環境・地質に関する個別投資基準

専門業者が作成したエンジニアリングレポート、地歴調査報告書等において、有害物質等が内在する可能性が低く、又は内在しているが当該有害物質に関連する全ての法令に基づき適法に保管あるいは処理等がなされている旨の記載がなされ、かつ、資産運用会社の調査により運用上の障害の可能性が低いと判断された物件のみを投資対象としています。

グリーンボンドの発行

投資法人では企業の社会的責任として持続可能な社会の実現を目指してサステナビリティの向上に取り組むことを重要な経営課題と位置付けており、グリーンボンドの発行により、サステナビリティへの取組みを一層強化すると共に、ESG 投資に積極的な投資家層への投資機会の提供により、国内グリーンボンド市場の発展に寄与したいと考えています。

グリーンボンドとは?

企業や地方自治体等が、国内外のグリーンプロジェクト(環境問題の解決に貢献する事業)に要する資金を調達するために発行する債券をグリーンボンドと呼びます。グリーンボンドの主な特徴として、調達資金の使途がグリーンプロジェクトに限定されること、調達資金が追跡管理されること、また、それらについて発行後のレポーティングを通じて透明性が確保されることがあげられます。

募金型自動販売機の新設

2020年4月、売り上げの一部が公益財団を通じて、植林活動への支援金に充当される仕組みの募金型自動販売機を導入しました。
投資法人ではこうした新しい取り組みの拡充や積極的な関与を深め、今後も支援の裾野を拡げていきます。

テナントへの啓発活動

率先して省エネ活動にご協力いただけるよう、節電協力依頼文書の作成や節電マニュアルの配布、各階共用部への節電ポスターの配布等の啓発活動を行っています。
※エコ活ポスターには環境にやさしい石灰石素材を使用しています。

グリーンリースの実施

グリーンリース
導入実績
  2018年10月末   2021年9月末  
 2 棟     ▶  9
 4 テナント  ▶  16 テナント

投資法人では、一部テナントとの間でグリーンリース契約を締結し、テナント専有室内照明のLED化工事を投資法人の費用負担で実施する一方で、圧縮されたテナント負担の電気消費量及びメンテナンスコスト(蛍光灯交換費用)の低減額の一定割合をグリーンリースフィーとして投資法人が収受しています。
なお、グリーンリース契約の締結率は、2021年9月30日現在で19.7%(注)となっています。

(注) 2021年9月30日現在におけるグリーンリース契約の面積合計を、対象テナントが入居するオフィスビルの賃貸面積合計で除して算出しています。

グリーンリース契約とは?

ビルオーナーとテナントが環境負荷を低減するため協働することを盛り込んだ賃貸借契約です。 省エネ改修工事の経済メリットを双方が分かち合うことで、ビルオーナーの投資負担を軽減し、環境性能に優れたオフィスビルへの改修を促す取り決めや、省エネ・節水・室内環境の改善に向けた運用改善に関する合意などがあります。

環境社会配慮条項を盛り込んだ賃貸借契約書の導入

投資法人では、省エネ・環境社会配慮等の観点から、環境パフォーマンス・快適性・生産性の維持及び向上の理念を共有し、これらの施策に賃貸人・テナント相互に協力する旨の環境社会配慮条項を賃貸借契約書に盛り込むことを推進しています。

プロパティマネジメント会社との協働

プロパティマネジメント会社(PM会社)との間でサステナビリティ方針等、持続可能な環境社会への貢献に関する投資法人の考えを共有し、新規に賃貸借契約書を締結する際には、PM会社を通じてテナントへも本投資法人の理念を説明し、省エネなどへの取組みに対するテナントの協力をお願いしています。

グリーンビルディングに関する従業員教育

資産運用会社ではグリーンビルディングに関する知識向上のため、年1回外部講師を招いて従業員向けのサステナビリティ研修を実施しています。また、グリーンビルディング関連の資格取得も奨励しており、2021年9月30日現在でCASBEE建築評価員等5名(重複取得者を含む)が在籍しています。